誰もが、どこかにコンプレックスを抱えながら過ごしていると思われる顔。特に女性の場合、目がぱっちりと大きく、全体的にほっそりとした柔らかい顔立ちに憧れるのではないだろうか。
日本人は縄文時代、目鼻立ちがはっきりしていて、頬が大きく張り出し、顎がしっかりとした骨格が特徴だった。弥生時代以降、渡来した人々との交わりや食生活の変化で、平安貴族へ続く、細目でほっそりとした顔立ちになっていったという歴史がある。つまり、頬骨がしっかり張り出した骨格と細い目は、日本人が持つ歴史の産物なのだ。
とは言え、やはりごつごつとした顔は、現代を生きる女性のコンプレックスになる。
医学専門誌『British Journal of Psychology』に掲載された研究によると、男性は短期的な交際相手としては、より、女性的な顔立ちの人を選ぶ傾向がある、との結果がでているそうだ。それは頬や唇がふっくらするということが、女性ホルモンの影響であることを無意識に感じ取り、成熟した女性であると認識するからだそうだ。
今回は、顔でコンプレックスに感じることの多い、「頬骨出てるし、目が小さい」という悩みについて、すぐに使える解消方法を調べてみたので、ぜひ参考にしてほしい。
「頬骨出てると目が小さい」と言われる、その理由は顔の余白？
「頬骨出てると目が小さい」のは本当だろうか？
調べて見ると、本当に小さいかどうかは人それぞれだが、「小さくみえてしまう」という理由を二つ、見つけることが出来た。
・頬骨が出てることにより、顔に余白が生まれる→顔のパーツが小さく見える
・筋肉低下により、張りがなくなることで骨が目立つ、まぶたが下がる→目が小さく見える
そもそも頬骨は「頬骨体部（たいぶ）」「頬骨弓部（きゅうぶ）」と呼ばれる2つの骨から出来ている。前へ突き出して見えるのは「頬骨体部」が、頬骨が横に張り出して見えるのは、「頬骨弓部」が関係している。
「頬骨体部」が張り出している、つまり、頬骨の位置が高いとされる顔は、彫りが深い、と言われることが多く、女性で言えば美人の象徴にもなっている。芸能人で言えば、天海祐希さんや北川景子さんがあげられる。納得の美人だ。
一方で、今回の悩みは「頬骨弓部」が張り出した、横方向に出ている頬骨の方だ。顔が大きく見えてしまうということからも、コンプレックスに感じる方が多いのではないだろうか。つまり「頬骨出てると、目が小さい」と感じる理由の一つは、顔の余白の問題のようだ。頬骨が横に広がることで顔に余白が出来て、相対的に顔のパーツが小さく見えてしまう、ということようだ。
そして、もう一つの理由は、加齢による筋肉低下が原因というもの。頬だけでなく、全体的な筋肉の衰えにより骨が目立つことで、頬骨が出ているようにも見え、まぶたも下がってしまうことで、目が小さく見えるようになってしまった、というのが理由らしい。
「頬骨出てるし、目が小さい」と悩んでいる方へおすすめの髪型
「頬骨出てると目が小さい」のは、実際の大きさのことではなく、相対的な見え方が原因ということならば、見せ方の工夫で解消方法があるはず。ということで、まずは顔を覆うパーツである、髪型で解消できる方法を調べてみよう。
「頬骨出てる」と気になる人にオススメのカット
カットの際に気をつけることを、髪の長さごとに見てみよう。いずれもポイントは顔の周りに動きをつけることだ。
ショートの場合
頬骨が張っていると感じている人の中には、「ショートヘアは苦手」と思う方は多いかもしれない。けれども、「前髪が頬にかかる長さにする」というポイントを押さえることで、頬骨の張りを隠すことが可能だ。そのメリットは、頬にかかる髪の動きで、張っている頬骨から目をそらす効果があること。もう一つは、顔の輪郭をぼかすことでシェーディングによる小顔効果を期待できることだ。
ボブの場合
ボブの長さは、頬骨が張っている人でも挑戦しやすい長さだ。ポイントは2つあって、ひとつはショートと同じく、「顔周りに動きを持たせる」こと。そしてもう一つが「トップの仕上げ方」だ。サイドは頬骨に沿う毛ができるようにカットしてもらい、シェーディング効果を狙う。そして、トップにすこしボリュームを持たせることで、縦長の視覚効果を狙う。横長の頬骨の張りから、目をそらすように仕上げることが出来れば、かなり理想の髪型になるのではないだろうか。
ミディアムの場合
ミディアムの場合のポイントは、「顔周りの髪の動き」と「あごのラインのくびれ」の２点だ。顔周りにレイヤーを入れる、動きを持たせる、などで頬に沿うような毛束を作ること、そして、顎下のラインあたりでくびれができるように仕上げるのが、一番、輪郭をぼかし、小顔効果も狙える髪型だ。最近、耳にするようになった「姫カット」も頬骨の張りを目立たなくしてくれる、優秀なヘアスタイルと言える。
ロングの場合
ロングの場合も、基本的に顔周りに動きをつける、という点に気をつけたスタイルがオススメ。サイドにレイヤーを入れることに抵抗がある場合は、前髪を頬骨にかかる長さにしてサイドに流すようにする、そうすることで、頬骨から視線をそらしつつ、大人っぽい仕上がりになる。 前髪を作りたくない、という場合は、全体のバランスを見ながら、トップと顔周りを中心にレイヤーを入れるとゴージャスな印象に仕上がる。
明日から出来る！ヘアアレンジで頬骨を目立たなくする方法
そうは言っても、
すぐにサロンに行けるわけではない！
明日の外出に間に合わせたい！
という方には、ヘアアレンジがオススメ。どんな長さの髪型であっても、頬骨を目立たなくして、輪郭の印象を大きく変えるアレンジができるので、挑戦してみるのはいかがだろうか。
ポイントは「顔周りの髪を残す」ということに尽きる。特に、頬骨にかかる髪を残すことで、輪郭の印象を変えることができるはずだ。
髪を束ねる長さがある方であれば、サイドの毛を残しつつ、アップやハーフアップもオススメだ。
ショートの方であれば、流行の「ウザバング」に挑戦してみるのはいかがだろう。ウザバングはその名の通り、ウザいと感じるような、目にかかる長さの前髪だ。目にかかるのが苦手な人にはオススメできないが、頬骨の張りや高さを隠すことのできる優秀なアレンジと言える。
さらに、丸顔の方はトップにボリュームをつけることで、面長の方は前髪を少しおろすことで、顔の余白を調整しながら、理想の印象に近づけてみよう。
「頬骨出てるし、目が小さい」という悩みはメイクで解消できるのか？
ここまで、頬骨の悩みを髪型で解消する方法を見てきた。それでは、「目が小さい」方の悩みを解消する方法はあるだろうか？答えは、もちろん「ある！」。
それはメイクによる解消方法だ。メイクをする方にとって、アイメイクというのはもう基本のようなものだが、この記事ではもう少し範囲を広げて、「頬骨出てる」問題と「目が小さい」問題の両方を解消するメイクを見ていこう。
チークで頬骨を目立たなくする
「チークは頬骨の一番高い位置に」というのがセオリーだが、頬骨が張っている方がそのまま取り入れてしまうのは逆効果。かえって頬骨を目立たせてしまうことになる。
頬骨の張りを目立たなくするチークの入れ方は、頬骨の下、黒目の内側に当たる部分にふんわりと入れることだ。色味は、肌になじみの良いベージュ系やオレンジ系のカラーがオススメだ。
シェーディングとハイライトの立体感で、悪目立ちを消す
次は、シェーディングを入れる。頬骨が張っていると悩んでいる方の中には、もっと強調されてしまうのでは･･･、と、苦手意識を持っている方もいるかもしれないが、使いこなせば、頬骨の張りをしっかりカバーすることができる。
ポイントは、頬骨の出てる、一番気になる部分に、外側から内側に向かって、グラデーションをつけるように入れること。張り出している部分に影を入れることで、目立たせなくするのが狙いだ。
逆に、へこんでいる部分にハイライトを入れれば、さらに効果がアップする。頬骨の上からこめかみのへこみの部分にかけて一カ所、頬骨の下からほうれい線にかけてのへこんだ部分にもう一カ所、ハイライトを入れてみよう。頬骨の下にハイライトをいれることによって、ほうれい線も目立たなくする効果も期待できる。
アイメイクで「目が小さい」を克服！
頬骨が張っていることで、目が小さく見える場合のアイメイクは、横方向のラインを意識するのがオススメ。顔の余白のバランスを取ることで、目が小さく見えないようにするのがポイントだ。
ナチュラルに仕上げるなら細いアイラインを目尻の外側へ、少しはみ出すように引く。ブラウン系のアイラインと、つやのあるアイカラーを使うと、柔らかい印象になる。
また、 筋肉低下に伴って、まぶたが垂れてきているのが原因の場合は、ビューラーでまつげを持ち上げるだけでも、目も軽くなり、ぱっちりとした大きな目の印象に変わるので、ぜひ試してみて欲しい。
まとめ：「頬骨出てるし、目が小さいし」を明日から解決する方法はこれ！
この記事では、「頬骨出てるし、目が小さいし」という悩みに対して、解消できる方法を髪型とメイクの面から調べてみた。結果は、「いくらでも解消できる！しかも明日から！」ということが分かったことだろう。 記事をまとめてみよう。
・髪型は、顔周りの動きを出すことで、ショートからロングまでどんなヘアスタイルでも解消できる
・ヘアアレンジの場合、サイドの髪を残すことと前髪の調整がポイント。
・メイクはチーク、シェイディング、アイメイクに注力することで理想の見え方に近づけることができる
もし、「頬骨出てる」とか「目が小さい」ということでコンプレックスに感じていることがあるならば、ぜひ明日から、この解消方法を試してみて欲しい。
